柔らかい足まわりを持つフランス車の話をするときに「石畳の上を快適に走れるように・・・」みたいな言い方の文章をよく見かけるんですが、個人的にはすごく違和感を感じております。
上の写真のように、そもそも石畳というものは街の中にしかなくて、制限速度は50キロなんです。その上石畳があるのは旧市街及びその周辺が多くて30キロ制限のところが多いです。パリなんかは石畳だらけじゃないかと思われるかもしれませんが、あの街は幸いにも戦争で破壊されなかったために昔の街並みが残っているので環状道路の内側全域が大きな旧市街みたいなものなんです。実際先日から全域で30キロ制限が導入されています。
このようにスピードが遅い上に、石畳自体の段差は極めて小さくて車体への入力も大したことはないので、よっぽど硬い足まわりで薄いタイヤでもはいていない限りは昔のフランス車みたいな柔らかい足でなくても余裕でクリアできます。
あと、当たり前ですがヨーロッパの他の国にも石畳はたくさんあります。石畳はフランスだけのものではありません。
どうにも昔に誰かかが「フランス=おしゃれ」という文脈を無理やりクルマの足まわりの性格にこじつけて、売り文句として便利だからみんながそれに乗っかっているような気がしてならないんですが気のせいですかね?
余談ですが、ロードバイク(自転車)で石畳を走るのはめちゃくちゃ怖いです。機会があれば是非試してみてください。タイヤが細いので石と石との隙間にハンドルを取られてしまうし、あの手の自転車は衝撃がもろに来るので中々に大変ですよ。
それではまた。
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